3.「知恵を育む」事業

3.「知恵を育む」事業

国産は地域資源を活用した「おいしい」「楽しい」「やさしい」共創社会に向けて必要な知恵や技を育む場をデザインしていきます。
国産はココロのコトバづくりをお手伝いします。
人々が共感できて、心の豊かさを得られるような「コト(体験)」「場(空間・時間)」を企画・創造できる人材を育成していきます。

①  ソーシャルイノベーター育成(ソーシャルデザインリーダーシップの養成)

私たちは、高度化・複雑化した社会課題を発見・設計・解決するため、「おいしい」「楽しい」「やさしい」未来社会を共創でデザインできるソーシャルイノベーターを育成します。
ソーシャルイノベーターは、社会において人々をつなげ、想いを語り合い、新たな交流・関係性を創造していく存在として、社会で働く人々が共感できて、心の豊かさ、幸福感・“ハッピー”を高揚させる「コト(体験)」「場(空間・時間)」をデザインし、働く人々のモチベーション力を押し上げてワクワクできる「おいしい」「楽しい」「やさしい」未来社会を共創していける「ソーシャルデザインリーダーシップ」を持つことが求められています。
便利かつ豊かになった現代社会においては、生活技術が劣化し、手の力を奪い、モノを作る力を奪い、感じる力、考える力、生きる手応え、生きる喜びを奪ってしまっているように感じます。
また、IT化等の効率化が進む中で、今必要なことは賢く選択することであり、身体を使い、頭を使って作業する力を取り戻す、自分で考え抜く力、現在の暮らしのあり方を根底から見直すことが必要であり、自分の力で種々の環境条件に対応して生活し、文化を創り上げてきた力を失うのは問題です。
さらに、便利すぎるモノを買わないと賢くなると考えます。廃物利用の面白さ、もったいない精神であるものを活かす。廃物利用の技術はもちろん、どんなゴミとされたモノの中からも宝物を見つけ出す能力と、創造力、デザイン力まで身につけることができると考えます。生きていく力はさまざまなコトを経験することでしか育ちません。昔はコミュニケーション能力、生活力を地域で育てていましたが、今は、幼児期からヒトにあまり揉まれていません。身体を接するとヒトはどういうことをすれば喜ぶか、怒るか、嫌うか、距離感を自然に覚え、自分を客観的に認識できるようになります。多くの人間を見ていろいろな話を聴くので、社会についても学ぶようになり、人と信頼し合う喜びも知り、手伝いをよくして、そのおかげでコミュニケーション能力も生活力も育ちます。
困難に対処する力を持ち、社会で楽しく生活する喜びを得るためにも、擬似的にでも昔のような人間関係・コミュニティを創り、生活技術・暮らし方の知恵を学ぶ機会を創ることが必要だと考えます。
私たちは、地域社会での生活技術・暮らし方の知恵や文化を学ぶ研修・ワークショップ等を通じて、社会で賢く生き抜き、地域にワクワクを創造できるような人材、すなわち「おいしい」「楽しい」「やさしい」未来社会を共創していける「ソーシャルデザインリーダーシップ」を持ったイノベーターを育成、組織化していきます。

②地域コーディネーター育成(クリエイティブな能力の養成)

地域コーディネーターとは、地域の生産者と全国の生活者・消費者を結ぶ担い手です。地域に明るく、地域の生産者・事業者と幅広いネットワークを持ちながら消費者目線で目利きを行い、地域の価値・魅力を市場に企画提案していく人材です。例えば、地域資源を活かした商品・ブランド開発、販路を見据えた商品のコーディネート、地域資源を扱ったプロモーションの企画、地域生産者・事業者の組織化、生産者・事業者へのコンサルティング・プランニングなどを主体的に行います。
地域コーディネーターはこうした活動を通じて、日本の「おいしい」「楽しい」「やさしい」地域資源の流通促進と地域経済の活性化に貢献していきます。
私たちはこのような、地域間・世代間の懸け橋となる地域コーディネーターを育成支援します。特に持続可能な社会へとリード・変革できる若手の水先案内人の創造を大切にします。
地域コーディネーターの重要な役割の一つに、「地域を如何に魅力的に語れるか」というものがあります。地域外の人々は商品やサービスそのものだけでなく、商品・サービスの背景としての地域・文化に興味を持っており、特に市場開拓活動の初動においては地域社会や歴史・文化の話題がコミュニケーションの中で大きな効果を発揮します。この強みをしっかりと発揮するためにも、時代の潮流を捉えつつ、地域の生活文化がどのように発展してきて、今後どのようになっていくのかという大局観を描くとともに、フットワーク軽く、日頃から地域の企業や生活者とコンタクトすることで、観光パンフレットには載っていない旬な話題、地域が行っている新しい活動等に関して「生の情報」を獲得する活動を行う必要があります。すなわち、地域コーディネーターは「鳥の目、虫の目、魚の目」の視点をもって活動することが重要となります。このような考え方、視点、マインド、心構え等の部分を根底に意識してもらいつつ、企画力・思考力・創造力・文化提案力等といったクリエイティブなスキルを向上するための実践的な研修・ワークショップの企画・運営等を通して、ノウハウ共有していきます。

③”おもてなし”人材の育成、確保の支援

観光立国を目指す日本において、訪日外国人旅行客数は今後ますます拡大する見込みです。インバウンドだけではありません。国内でもご当地グルメ、スポーツ大会、自然・文化などの地域資源を活用した各種「おいしい」「楽しい」「やさしい」イベントの企画運営によって多くの人が地域にも訪れるようになりました。
こうした潮流は全国の地域産業にとって大きなチャンスです。地域の魅力を国内外に発信するとともに”おもてなし”の充実を図ることで、感動を一過性のものとせず「また来たい!」と思える、より良い体験・体感価値を提供することが持続可能な活気ある地域社会づくりにつながっていきます
一方で、”おもてなし”を強みとするサービス産業において、多くの若者を中心とした離職率の高さ、人材不足が深刻化しつつあります。これは、若者が業界の先行きに希望が持てないことや、利益やコストを最優先する経営理念や事業運営に共感できないことも大きく影響していると考えられます。
今後、若者が減少していく中で、生産性の向上と共に、働く側が仕事に対する夢と誇りを持ち、満足できる環境を構築しなければ、企業や業界の存続が危うくなる恐れもあります。また従業員によるSNS などでの情報流出問題に反映されるように、働く側のモラル低下も見られ、おもてなしの現場が崩れるとの懸念を抱く企業も多いのではないでしょうか。
そのような意味でも、日本元来の強みであるおもてなしを担う人材の育成・確保に取り組んでいくことは急務であると共に、おもてなしのあり方も時代環境の変化に即し、常に進化させていく必要があると考えます。
私たちは、「おもてなし規格認証」システム等を活用した地方創生実践モデルのソリューション提案を行うと共に、顧客満足、従業員満足、業務棚卸&改善の検討・実行、IT(ICT)ツールの導入、定着、業務の振返りと組織学習・チームビルディング等をテーマとした研修・ワークショップをアクティブラーニングやEラーニング等を通じて行うことで、地域において「おいしい」「楽しい」「やさしい」という価値を提供できる人材を育成・確保して参ります。